プログラマーも気になるAI化がもたらす脅威って何?

プログラマーも気になるAI化がもたらす脅威って何?

「AIに仕事を奪われる」みたいな話をよくするが、具体的にどういうことが起こるの?

一昔前に「IoT」「機械学習」という言葉が普及して

「単純作業、マニュアル化された業務、はAIによって代行されるので、多くの雇用が奪われる」

という話が話題になりました。

ではAI化が進むにつれて具体的に

「自分の生活にどういう影響が生じるのか」

が気になり、今回手に取った本が面白かったのでご紹介します。

AI時代到来までの歴史的背景

AI化は産業革命のひとつ

中学・高校の「歴史」の授業でよく耳にした

第〇次産業革命

という言葉がありますが、「AI時代」というのは

第四次産業革命

に当たります。

表にあるGPT

汎用目的技術

のことです。

例えば、第二次産業革命期のGPT「内燃機関」から汎用的に生み出されたものが

自動車、飛行機といったもので、

産業に革命をもたらしたベースとなる技術のことをいいます。

上記の表から見ても分かる通り、新しい技術が普及するまでにかかる時間(ディフュージョン)の期間はどんどん短くなっています。

先進国の中でも最も強大なアメリカを例に見た例にみると新しい製品が人口の50%にまで普及するのにかかった時間は以下の通りです。

これらの事実から、「AI」という新たな「汎用目的技術」は更に短い時間の中で私たちの生活の中に浸透していくだろうと予測されています。

情報実空間のデジタル化

「労働」を大きく分けて2つの側面からマトリクス化すると、

「頭脳」「肉体」のどちらを使うか

「定形的」「不定期的」のどちらであるか

という見方ができます。

  

第四次産業革命は[不定形的]×[肉体労働]を自動化されます。

実際に身の回りでもサービス業の肉体労働はITによって労働の範囲が縮小されていることを実感します。

身の回りで感じる些細なデジタル化

例えば、飲食店での商品の注文方法です。

個人のスマホからQRコードでメニューを開き、端末で注文すると

従業員はQRから注文されたメニューを客のもとに届けるだけというシステムを採用するお店があります。

この時人の仕事に影響するのは、

従業員の人件費の削減」と「注文用の子機代の節約」

意外にもう一つあります。

それは個人の端末からお店のシステムを直接利用することによって、

個々のデータが取れるようになった

ということが最も大きいかと思います。

スマホ注文を採用している全ての店がデータ収集をしているとは限りませんが、システム開発者目線で見ればサービスをアカウント制にしてしまえば、アカウントに紐づく個人的なデータとしての収集が可能になると思います。

その収集したデータをAIによって機械学習させれば個人の傾向によってよく注文される商品はどういうものがあるか、どういった料理を提供すれば売り上げにつながるかの戦略を立てるところまで担えてしまえます。

この例を「AI化」というには、まだ乏しく些細なことですが、徐々に「サービス業の肉体労働」や「単純なデータ分析作業」という市場は縮小していく前兆なのではないかと思いました。

「第四次産業」は

「実空間」が「デジタル空間」

になるわけではなく、

「デジタル空間」が「実空間」を支配しコントロールする

と考えられます。

実空間 を構成するアトム(原子)をデジタル空間を構成するビット(0と1)が支配する

IOT(モノのインターネット)を利用した技術はその典型ではないでしょうか?

住環境を例に挙げると、エアコンがインターネットにつながってさえいると、スマホアプリからの遠隔操作で遠く離れた場所からも部屋の冷房を効かせておくことができます。

このIOT技術に「Google Home」や「アレクサ」などのAIスピーカーの技術を連携させると音声認識をトリガーにしてエアコンなどの家電類の制御を行うことができます。

今まで、物理的に部屋移動をして行なっていた作業をAIスピーカーに代行させることが可能になったということです

これは「視覚的」「聴覚的」な実空間の情報をAIによってデジタル化された0と1の情報に変換することが可能になったため実現可能となりました。

組み立ての付加価値がなくなる

AIスピーカーでエアコンがつけられることが可能になったことからも分かる通り、第四次産業革命期にはあらゆる産業で実空間で物理的なやり取りを介して行われていた製造の作業が自動化されていくことが考えられます

そこでプロダクトが生み出されてから消費者の手に渡るまでのライフサイクルに着目すると、AI化時代の労働はどこに重きを置かれるかを把握することができます。

スマイルカーブ理論

スマイルカーブ理論の考え方によると最も価値があるのは生み出す原点である「研究開発」プロダクトを世に送り出すための戦略を立てる「マーケティング」はAI学習によって賄うことが難しいと考えられているため、最も価値のある仕事となりそうです。

そしてその反対に「研究開発」から「マーケティング」の間にある工程はAI学習によってパターン化され自動化されていくと考えられています。

その中でも「組み立て」は最も下流に位置し、AIのパターン認識の技術が発展してくると一番なくなりやすいと危惧されています。

僕たちが従事するWebプログラミングの業務の中で行う「コーディング」もその対象に当てはまるのではないでしょうか?

要は最も上流の工程のみにが重要視され、それ以外はAIによって代行されていく未来が訪れることも十分に考えられます。

AIが人々の仕事を奪うと考えられる理由

ラッダイト運動

第一次産業革命時に織物を自動で織る「織機」が手織工から仕事を奪った際に機械を打ち壊す運動がおこりました。

自分たちの仕事を奪われた「手織工」が不安を感じ、反発を起こすのは自然なことですが、「織機」は間違いなく生産性を向上させ経済の発展に貢献しました。

まもなくして暴動は治まると「織機」の普及によって、「織機」の生産ラインを管理する仕事や、手織り以外の新たな仕事が登場しました

そのため、元々「手織工」だった人は手織り以外の新たな仕事へとジョブチェンジしていきました。

労働塊の誤謬

世の中に存在する「仕事量」には限りがあり、

「人々はそれを取り合うことになる」

というのが経済学的な考え方であるが、それは誤りであるという考え方を「労働界の誤謬」といいます。

産業革命によって既存の仕事は消滅し、一時的な失業率は増大しますが、

その代替として新たなニーズが生まれるので、

長い目で見ると新たな需要が生み出される限り、

仕事はなくならない

と考えられています。

AI化に限って労働界の誤謬は例外になりえる

ここまで産業革命によって労働者に求められるニーズが移り変わりを遂げてきましたが、2000年頃からアメリカの労働参加率は低下し続けていることが事実としてあります。

労働参加率が低下し続ける原因には高齢化した退職者が増加していること、身体障碍によって働くことをあきらめた人が増加していることなども原因の一つですが、何より求められる仕事のスキルに合わなくなった人が増加していることも原因としてあるようです

代替的になりえるかどうか

職業が消滅するということは

「機械」と「職業」に代替的な関係があることを意味します。

新たな職業が生まれるためには「補完的」要因となる必要があります。

バターマーガリンで代替できますが、どちらもパンの変わりはできません。

代替的な要素はAIに浸食されますが、既存を補完する要素はすぐにはAIにも浸食できません。

代替的 バター ・ マーガリン
補完的 バター ・ パン

まとめ 

本書の中で定義されている第四次産業革命が具現化するとAIに代替される仕事の幅はかなり大きいと考えられます。

これまでの過去の産業革命のたびに簡略化される物事が増えてきていることと、簡略に要する時間が少なくなっていることを考えると、人間が新たに生み出せるニーズの幅も狭くなってくるように思います。

例えばもし今後、何か一つ手に職をつけることに成功する、またはビジネスに成功した、としても「一つ軌道に乗せたから後は平常運転でいい」という考え方は危険で、変化する周りの環境に合わせて次のニーズを先読みし続けることができる能力が一番重要だと感じました。

    逆に考えて、AIが代替しにくそうだと感じるのは、人の知的好奇心や感情に関わるニーズだと思います。

    欲しいと思った情報はいつどこでも簡単に手に入る時代になったので、具現化してコンテンツやサービスとして提供する手段はいくらでもあり、誰にでもできると思います。

    なので、今後AI化が進み、スマイルアーブ理論でいうところの中間部分が不要になった時最も価値のあるスキルは提供するまでの瞬発力ではないかと思います

    そのために

    既存のビジネスモデルに固執し続けないことと

    固執することを逃れるために代替的な要素で凌いでしまわないことは

    今後、仕事を続けていく上で意識する必要性を感じました。

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